カワサキのバイクがなぜ嫌われることがあるのか、その理由を知りたい人は少なくありません。SNSやレビューを見ていると、ZRX1200 DAEG(ダエグ)やエリミネーター250、さらにはGPZ900R(ニンジャ)やNinja H2といったモデルに対して、ダサい、古臭い、扱いづらいといった否定的な声が見受けられることもあります。しかしその一方で、独自の魅力や熱狂的なファンに支えられているのも事実です。
本記事では、こうした評価の背景にある誤解や偏見、そして実際に語られているユーザーのリアルな声をもとに、カワサキのバイクがどう見られているのかを深掘りしていきます。また、それでもカワサキが選ばれる理由とは何か、カワサキ乗りはどんな人が多いのかといった視点にも触れながら、人気のモデルや初めて乗るのにおすすめのバイクも紹介していきます。
- カワサキのバイクがダサいと言われる理由と具体的なモデル例
- モデルごとの構造的なクセや扱いづらさの背景
- それでもカワサキが支持される理由と魅力
- カワサキ乗りに多い特徴的な価値観やスタイル
カワサキのバイクが嫌われる理由とは何か
ダサいと言われる理由を検証
カワサキのバイクが「ダサい」と評される背景には、特定のモデルに対する誤解や、好みによる印象の偏りが大きく影響しています。ここでは代表的に名前が挙がりやすい2台、「ZRX1200 DAEG」と「エリミネーター250」について詳しく見ていきます。
ZRX1200 DAEG(ダエグ)※現行モデルなし
「硬派すぎて古臭い」「時代遅れのデザイン」といった印象を持たれることがある
「ダサい」と言われる主な理由
- 90年代テイストの角張ったタンク形状や丸目ライトが「今のデザインと比べると古臭い」
- カウルやカラーリング(特にライムグリーン)が「派手すぎる」「暴走族っぽい」
- 太くて重そうな見た目が、スマートなバイクを好む若年層には敬遠されがち
実際のユーザーの声
- 「昔のマンガに出てくる暴走族のバイクっぽいって言われた。でもそれがいいんだよ」(30代・カスタム派)
- 「たしかにスタイリッシュではないけど、この重厚感が“漢のバイク”って感じで気に入ってる」(40代・リターンライダー)
- 「最初はダサいと思ってたけど、乗ってるうちにむしろ味があると思えてきた。今では他に乗り換える気がしない」(20代・ネイキッド初購入)
- 「バイク仲間に“時代錯誤”って言われたけど、自分にとってはこの武骨さがアイデンティティ」(50代・カワサキ歴20年)
エリミネーター250 ※現行モデルなし
アメリカンスタイルの250ccモデルとして登場した「エリミネーター250」も、しばしばデザイン面で“ダサい”と評されがちです。
「ダサい」と言われる主な理由
- ロー&ロングなシルエットが「中途半端なアメリカン」という印象を与える
- メッキパーツの使い方や丸いテールデザインが「レトロすぎる」「古いセンス」
- 一部からは「どのジャンルにも振り切れてないからカッコよく見えない」との声もあり
実際のユーザーの声
- 「昔友人に“何この原付アメリカン?”って笑われたことがある。でも足つきも安定感も抜群で、今でも通勤用に使ってる」(40代・実用派)
- 「ダサいってよく言われるけど、目立たないからこそカスタムのベースとして楽しい。自分好みに仕上げてこそ光る」(30代・DIYライダー)
- 「初心者には最高の一台だと思う。見た目は地味だけど、変にカッコつけてない分、安心して付き合えるバイク」(20代・女性ライダー)
- 「見た目がダサいというより“クセがある”って表現がしっくりくる。そこが気に入ってる人も多いと思う」(50代・旧車ファン)
独自の構造が原因になることも
カワサキのバイクは独創的な技術や構造を多く取り入れていますが、その“こだわり”が逆に「扱いにくい」「クセがある」と感じられる原因になることもあります。ここでは代表的な例として、「GPZ900R」と「Ninja H2」の2台を取り上げて説明します。
GPZ900R ※現行モデルなし
カワサキが1984年に発売した伝説の名車ですが、その革新的な構造が長所でもあり短所である
技術的な特徴と課題
- 当時としては画期的な「水冷・DOHC4バルブ直4エンジン」を搭載し、最高速は250km/h超え。世界最速のバイクと称されました
- ただし冷却効率が不十分で、夏場や渋滞時には「エンジンが熱すぎて足元が火傷しそう」といった口コミも多数
- カムチェーンテンショナーの構造に癖があり、「異音が出やすい」「テンショナーの交換が面倒」といった整備上の悩みも報告されています
- パーツの供給が年々減ってきており、「維持するのに愛と根気がいるバイク」と表現されることもあります
実際の評判
- 「信号待ちで足元がサウナ。夏は長ズボン必須(笑)」(40代・GPZ歴10年)
- 「クラッチは重いし、真夏は熱地獄。でも、それでも手放せない魅力がある」(50代・旧車愛好家)
- 「テンショナーから異音がして自分で調整。慣れるまでは不安だったけど、整備込みで楽しめる人向け」(30代・DIY整備派)
- 「取り回しが重いし、最新バイクに比べたら不便。でも、あの直線加速のフィーリングは他にない」(リターンライダー・男性)
Ninja H2
スーパーチャージャー搭載の現行市販車として話題のNinja H2ですが、その独自構造が理由で賛否両論を呼んでいます。
技術的な特徴と課題
- 「川崎重工の航空宇宙部門と共同開発されたスーパーチャージャー」は世界初の試みで、パワーは実に200馬力以上(H2Rは300馬力超)
- ただしその超高出力ゆえに、「街中では持て余す」「アクセルのツキが鋭すぎて怖い」といった意見もユーザー間で挙がっています
- 専用設計の部品が多く、「小さな転倒でも修理代が高額になる」「サーキット以外での使い道が限られる」といった口コミも見受けられます
- オイル管理やタイヤ管理もシビアで、メンテナンスのハードルは初心者には高め
実際の評判
- 「200万超えのバイクを立ちごけさせない緊張感…買ったけど乗るたびビビる(笑)」(30代・H2オーナー)
- 「スペックは最強。でも、乗りこなすには体力も経験も必要。“持つ喜び”を感じたい人向け」(40代・多車持ちライダー)
- 「発進から速すぎて神経使う。街乗りでH2は完全にオーバースペック。でも所有感は満点」(YouTubeレビューより)
- 「冷却ファンが回りっぱなしで熱風が手に当たる。でも、それを超えるロマンがあるのがH2」(バイク系掲示板より)
それでもカワサキが選ばれる理由とは
■ 走り:鋭さと扱いやすさの両立
カワサキはハイパワーなエンジン性能と最新の電子制御技術を兼ね備え、スピードと安定性を高次元で両立しています。直線加速の鋭さやワインディングでの俊敏さに加え、電子制御による安心感が初心者からベテランまで支持されています。「速さ」だけでなく、「安心して攻められる」「公道で扱えるレーシング性能」といった点が高く評価されています。
■ 個性:クセの強さが魅力に変わる
カワサキのバイクは、万人受けを狙わない独特のデザインやメカニズムによって“クセがある”と表現されることが多くあります。ですがその“クセ”こそが個性であり、他人と違うものを求めるライダーから強く支持されています。「人と被りたくない」「バイクに愛着を持ちたい」という層にとって、カワサキは“通好み”で唯一無二の存在です。
■ ブランド力:愛着と信頼を生む“深さ”
スペックや見た目だけでなく、「愛車として付き合えるかどうか」を大切にするカワサキ乗りは多く、バイクを“人生の一部”と考える価値観に根強い共感があります。一度離れても戻ってくる人が多いのは、信頼と愛着の証。整備やカスタムを通じて“育てる楽しさ”があることも、カワサキが長く選ばれる理由の一つです。
カワサキ乗りはどんな人が多い?
カワサキのバイクに乗る人には、他メーカーのオーナーとは少し違った特徴や価値観が見られます。モデルごとの傾向やSNSでの発信内容から、カワサキユーザーの傾向が浮き彫りになります。
個性を大切にする“通好み”なライダー
カワサキ乗りは、「人と被らないこと」「尖った選択」を重視する傾向があります。
- Z900RSのオーナーには、旧車風デザインに惚れ込む40~50代ライダーが多く、「懐かしさと現代技術の融合が最高」と評価する声が多数
- Ninja ZX-6R/ZX-10Rユーザーは、「性能で勝負」「速さにロマンを感じる」など、サーキット志向や峠好きの“走り屋系”ライダーに人気
- 一般的に「カワサキ乗り=クセが強い」「なんとなく近寄りがたいけど話すと熱い人が多い」といった印象を持たれがち(実際、SNSでも自虐的に“カワサ菌”と表現される)
自分で整備・カスタムを楽しむ人が多い
メンテナンスやDIYに関心のあるライダーに好まれる傾向があり、「バイクをいじってこそ楽しさがある」と考える人が目立ちます。
- ZRX1200 DAEGやゼファー1100のオーナーは、キャブ調整や吸排気系のカスタムなどを自分で行う人が多く、「素人には乗りこなせない楽しさがある」という口コミも
- オーナーズミーティングやカワサキ系カスタムイベントも活発で、「純正のままでは満足できない」層が多く集まる
価値観として“愛車との関係性”を重視
スペックや流行よりも、「そのバイクが好きかどうか」「付き合っていけるか」を大切にしている傾向があります。
- 「カワサキはクセがあるけど、そこが良い」「不便なところも含めて愛せる」といった口コミが多く、他社オーナーとは少し違う“愛し方”が見られます
- 中古でZ1やZ2をレストアして乗る人もおり、「バイクは趣味であり、人生の一部」と捉えるような深い関わり方をしているケースも目立ちます
- 一部のユーザーは、「他メーカーのバイクに浮気しても、最後に戻ってくるのはカワサキ」という発言をしており、ブランドへの強い愛着がうかがえます
実際の評判・コメント例(SNS・レビューなど)
- 「カワサキは変態しかいない、って言われたけど、その変態感がたまらない」
- 「正直、最初は怖そうと思ってた。でも話すと皆バイク愛がすごくて面白い」
- 「壊れたら直せばいい。それがカワサキ。そう思える人だけが乗れる」
- 「カワサキプラザ行ったら、スタッフもユーザーも“わかってる人たち”って感じだった」
カワサキのバイクが嫌われる理由なんて気にしない
人気のモデル
カワサキのバイクは、ただ速いだけでなく「扱いやすさ」「安定性」「技術力の高さ」においても他メーカーに劣らない評価を得ています。ここでは、カワサキの技術の粋を集めた2台――Ninja ZX-10RとVersys 1000 SEを通して、その性能の高さを詳しく見ていきます。
Ninja ZX-10R|スーパーバイク世界選手権直系のフラッグシップ
「公道で乗れるレーシングマシン」とも言われるZX-10Rは、カワサキのレース技術が惜しみなく投入されたフルスペックモデルです。
ユーザーの声
- 「直線はもちろん、峠道でも意外と扱いやすい。IMUによる制御が優秀で、初心者でも安心して攻められる」(40代・リターンライダー)
- 「走行モードを“レイン”にしたら雨の日でも安定して走れて驚いた。電子制御ってこんなに安心感あるのかと実感した」(30代・ツーリング派)
- 「200馬力のバイクって怖いと思ってたけど、実際はすごくスムーズ。むしろ他のバイクより優しい動き方をする」(20代・スポーツバイク初購入者)
- 「サーキット走行で、ウィリー抑制やエンジンブレーキの効き具合が明確に違っていて、セッティングが楽しい。電子制御がここまで使えるとは思わなかった」(30代・サーキットユーザー)
- 「純正のブレーキと足回りがハイグレードで、峠や高速で不満ゼロ。追加チューニングしなくても完成度が高い」(50代・大型バイク歴20年)
Versys 1000 SE|快適性とスポーツ性を両立した万能ツアラー
「どこへでも快適に、しかも速く」――ツーリングモデルでありながら高い運動性能も備えたのがVersys 1000 SEです。
ユーザーの声
- 「長距離ツーリングで1日500km走っても腰が痛くならなかった。クルーズコントロールと電子サスの組み合わせが神だった」(40代・ツーリングメイン)
- 「タンデムでの高速移動でも安定感がすごい。妻から『今までで一番快適』と言われた。シートとサスが本当に優秀」(50代・2人乗り中心のユーザー)
- 「山道のワインディングでもスイスイ曲がれる。リッターバイクなのにビビらないのがすごい。KTRCがしっかり効いてる感じがする」(30代・ワインディング派)
- 「スマホ連携のメーターが便利。ツーリングログをアプリで見返せて、旅の記録が楽しくなった」(20代・ツーリング初心者)
- 「BMWのアドベンチャー系とも迷ったけど、装備と価格のバランスでこっちにして正解。意外とコスパも良い」(40代・元外車オーナー)
初めて乗るのにおすすめのバイク
カワサキには、初めてバイクに乗る人でも安心して扱えるモデルがあります。ここでは「Ninja 400」と「エリミネーター400」の2台を紹介します。それぞれの特徴を踏まえた上で、自分に合ったスタイルを選ぶ参考にしてください。
Ninja 400|見た目は本格派、操作はビギナー向け
「初心者向けなのに走りがしっかりしている」と評判の、ミドルクラススポーツバイクの定番モデル
特徴とメリット
- 398ccのパラレルツインエンジンは滑らかで扱いやすく、回せば力強い加速感も楽しめる
- 167kgという軽量ボディで、取り回しが楽。狭い道や駐車場でもストレスが少ない
- ハンドル位置はやや高めで、前傾すぎず長時間乗っても疲れにくい
- ABS(アンチロックブレーキ)標準装備で、安全性にも配慮されている
実際の評判
- 「教習車と違って最初はドキドキしたけど、重すぎずクラッチ操作もスムーズで、1時間もすれば安心して乗れるようになった」(20代・バイク初心者)
- 「街乗りでは低速トルクがちょうどよく、エンストしにくい。高速道路では100km/h巡航も余裕。まさに万能型」(30代・日常+週末ライダー)
- 「見た目はSS(スーパースポーツ)だけど、ポジションがきつすぎず、首や腰が痛くならない。長距離ツーリングでも余裕だった」(女性ライダー・160cm)
- 「先輩ライダーに『Ninja 400は壊れにくくて長く乗れる』って勧められた。実際、2年乗ってノートラブルです」(大学生・通学+ツーリング使用)
- 「燃費が良くて(平均リッター30km以上)、ガソリン代を気にせず走れる。維持費も安くて助かってる」(社会人1年目・通勤使用)
注意点
- カウル付きスポーツモデルのため、立ちごけ時の修理代はやや高くつく傾向
- 姿勢がネイキッドバイクより少し前傾なので、長距離ツーリングには慣れが必要
エリミネーター400|安心感重視のクルーザースタイル
「低くて足つきがいい」「重心が安定していて怖くない」と、ビギナーにやさしい要素を詰め込んだ最新モデルです。
特徴とメリット
- 2023年にフルモデルチェンジされた新型クルーザー。低シート(735mm)設計で足がしっかり地面に届く
- 安定性重視の車体構造で、停車時や低速走行時もふらつきにくい
- ゆったりとしたアップライトなポジションで、体への負担が少ない
- USB-Cポート付きでスマホ充電も可能。通勤や街乗りにも適している
実際の評判
- 「身長157cmでも両足がべったりついて、停止時のふらつきがまったくない。バイクに乗るのが怖くなくなった」(20代・女性ライダー)
- 「取り回しがしやすくてUターンも安心。低速での安定感が初心者向けとして理想的だと思う」(40代・リターンライダー)
- 「ライディングポジションがゆったりしていて疲れない。通勤にもツーリングにも快適で“ちょうどいい”バイク」(30代・毎日使用)
- 「見た目は落ち着いてるけど、400ccツインエンジンの加速が意外と鋭くて楽しい。遅すぎるってことは全くない」(20代・普通二輪免許取得直後)
- 「スマホ充電できるUSB-C端子付きが地味に便利。カスタム前提の作りもあって、乗りながら自分色にしていける楽しさがある」(30代・DIY派)
注意点
- クルーザースタイルのため、車体は横に広く感じられることがある
- スポーティな走りや峠道を攻めたい人には、少し物足りなさがある
参考サイト
公式 Kwasaki https://www.kawasaki-motors.com/ja-jp/
Webike バイクレビュー https://www.webike.net/shopping/
バイクブロス https://www.bikebros.co.jp/
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